投稿日:2021/12/23
更新日:2024/12/18
でんきの節約術
電化製品の中でも特に使用頻度が高いものが、換気扇です。
換気扇はキッチンや浴室、トイレなど複数箇所に設置されているため、「電気料金が高くなってしまうのでは」と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし実際は、換気扇の電気料金は安い傾向があります。今回は換気扇の電気料金の目安や節約方法などについてご紹介します。
なお、本記事の情報は2023年5月時点での情報になります。
最新の情報は各公式ページをご参考ください。
目次
電気料金は「1時間あたりの消費電力(kW)」×「使用時間×料金単価(円/kWh)」の計算式によって算出することができます。一般家庭で使用する主な電化製品の電気料金は以下の通りです。(※)
電化製品 | 年間消費電力 | 年間電気料金 |
---|---|---|
冷蔵庫(300~350L) | 約363kWh | 9,795円 |
電子レンジ | 約55kWh | 1,500円 |
掃除機 | 約800kWh | 21,600円 |
出典:2021年9月1日 省エネ性能カタログ電子版|資源エネルギー庁
https://seihinjyoho.go.jp/catalog/archive_latest.html?d=20210901
電気料金を算出するためには、まず電力量を求めます。電力量は「消費電力(W)×時間(h)」で算出可能です。
例えば、消費電力が1,200Wの電化製品を30分間使用する場合、消費電力量は1,200W×0.5h(30分なので0.5時間)=600Whになります。
消費電力量を算出したら、WhからkWhへ単位を変換しましょう。「1,000Wh=1kWh」に相当するため、上記で求めた消費電力量の600Whは0.6kWhであることがわかります。
1,000wh = 1kWh
600Wh = 0.6kWh
1kWhあたりの電気料金は電力会社や住んでいる地域によって異なりますが、大体1kWhあたり27円が相場であることが一般的です。(※)
※出典:2021年10月13日 「電力料金の目安単価」の改定に関する件 | 全国家庭電気製品公正取引協議会
https://www.eftc.or.jp/qa/qa_pdf.pdf
これを踏まえると、消費電力が1,200Wの電化製品を30分使用した際の電気料金は、0.6kWh×27円/kWh=16.2円であることがわかります。
電化製品の消費電力はカタログや仕様書などに記載されているため、確認しておくと良いでしょう。
しかし、使用状況は季節やご家庭によって異なるもの。より正確な消費電力値を把握したい場合、「消費電力測定器」を使用するのがおすすめです。家電量販店で購入できるため、電気料金の節約を目的とした現状把握などに役立てられます。
トイレや浴室、キッチンなどに設置されている換気扇。
換気扇は複数台設置されていることが多く、電気料金が気になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、それぞれの電気料金についてご紹介します。
トイレの換気扇は小型で換気力があまり強くない傾向があります。消費電力は3W程度であるため、1カ月間つけっぱなしで使用した場合であっても、電気料金は58円程度と非常に低価格です。元々トイレの換気扇は小型であるため、旧式のものであってもそこまで電気料金が高くならない傾向があります。トイレは使用頻度が高い一方で、窓が小さかったり、場合によってはないこともあるため、室内に空気がこもりやすいです。トイレのいやなにおいを排出し、快適に過ごすためにも、つけっぱなしにしておくと良いでしょう。
浴室は湿気が発生しやすくこもりやすいため、特に換気扇の使用頻度が高くなる傾向があります。浴室の換気扇の消費電力は13W程度であることが一般的です。1カ月間つけっぱなしで使用した場合であっても、電気料金は253円程度に。最新の換気扇は「24時間換気モード」を搭載している製品もあるため、これを利用することでさらに電気料金を抑えることができます。
少し意外に思われるかもしれませんが、湿気が原因で発生した浴室のカビを放置すると、呼吸器官系の疾患やアレルギーを発症することも。カビの胞子は常に空気中を漂っているため、呼吸によって体内に吸収してしまうのです。カビの発生を抑えるために、浴室の換気扇をつけっぱなしにしておくことはもちろん、使用後に結露を拭き取ったり、こまめに掃除をしたりすることを心掛けましょう。
キッチンは家の中でも特に汚れが溜まりやすく、空気がこもりがち。キッチンの換気扇は外部に直接排気をする「プロペラファン」と、ダクトを通して排気をする「シロッコファン」の2種類があります。
プロペラファンの消費電力は30W程度で、電気料金は約583円程度になります。
最近市場で人気が高いのが省エネモードを搭載した換気扇。省エネタイプのものであれば、つけっぱなしで使用しても1日あたりの消費電力は5W程度で、電気料金も97円程度になります。ご家庭で使用している換気扇が古くなっている場合は、省エネタイプのものへの買い替えを視野に入れるのも良いでしょう。キッチンの換気扇をつけっぱなしにしていると、フィルターに汚れが溜まりやすくなります。フィルターが汚れた状態で換気扇を使用し続けると、さらに電気料金が高くなってしまう原因になることも。
換気扇のフィルターは1ヵ月に1回を目安に交換をし、部品の掃除を行うことをおすすめします。
換気扇は使用しても効果が目に見えにくく、必要最低限しか使わないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、実際は換気扇は快適に暮らすうえで、非常に大きな役割を持っているのです。前項でご紹介したように、換気扇を常時稼働させても月々の電気料金は数十円~数百円程度。換気扇を24時間つけっぱなしにすることで、どのようなメリットが生じるのでしょうか。それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
密閉した空間で生活していると、食べ物やペットなどの臭いがこもってしまいがち。換気扇を24時間つけっぱなしにしておくことで、嫌な臭いの発生を防ぐ効果があります。室内のにおいをそのままにしていると、ソファやカーペット、衣類といった布製品に臭いが染みついてしまうのです。臭いの発生を抑えるために、換気扇を積極的に使用することをおすすめします。
換気扇は空気をきれいにするだけではなく、湿気の発生を防ぐ効果があります。家の中でも特に湿気が発生しやすい場所が浴室。浴室の換気扇を24時間つけっぱなしにすると、湿気によるカビや結露の発生を防ぐことが可能に。カビや結露が見た目が悪いだけではなく、壁や柱が痛む原因になってしまうのです。
特に賃貸物件の場合、風呂場やキッチンのカビが原因で退去時のクリーニング費用が高額になることも。換気扇を利用することで、空気の通り道を作りだせるため、家屋の寿命を伸ばせるほか、カビの発生を防ぐ効果も期待できます。
換気扇を24時間つけっぱなしにしていても電気料金がかかりますが、クリーニング費用よりも安く済むため、可能な限り換気扇をつけておくことをおすすめします。
シックハウス症候群とは、室内の空気が建材などに含まれる化学物質によって汚染されることで起きる体調不良です。初夏は年間を通して過ごしやすい季節ですが、同時にシックハウス症候群に注意したい時期。シックハウス症候群の主な原因は、住宅建材や家具に含まれる化学物質から発散される有毒なガスです。
代表的なものとして、木材の防腐剤に使われる「ホルムアルデヒド」「アセトアルデヒド」「トルエン」「キシレン」などが挙げられます。これらの物質は気温が高くなるにつれて発散量が増える傾向が。初夏は湿度も高くなるため、シックハウス症候群も発症リスクが高まるのです。
こうした背景に加えて、シックハウス症候群住宅の性能向上によって高気密化が進んだことにより、化学物質による空気汚染や、カビ・ダニが繁殖しやすくなった側面もあります。
換気扇を24時間つけっぱなしにすることで、シックハウス症候群の原因物質を室外に排出できるため、室内の空気を清潔に保てるように。また、換気をすることでカビやダニの繁殖を抑えられるメリットもあるため、換気扇は可能な限りつけっぱなしにしておくと良いでしょう。
換気扇を24時間つけっぱなしにしていても、電気料金を安く抑えられますが、一定の電気料金がかかってしまいます。換気扇を掃除したり、耐用年数を超えた換気扇を交換したりするほか、電気の契約状況を見直すことで大幅に電気料金を節約できることも。ここでは、換気扇の電気料金を少しでも節約する方法についてご紹介します。
換気扇は使用しているうちに、ホコリや油などの汚れが溜まっていくものです。汚れた換気扇をそのまま使用していると、ファンがスムーズに動かなくなるため、余計に電力を消費して電気料金が上がってしまいます。換気扇の電気料金を節約するために、3~6カ月を目安に掃除をしましょう。プラグをつけたまま掃除をすると、作業中にファンが動いたり、プラグに水分がついて感電したりする可能性があります。掃除前にプラグを外しておくことを忘れないようにすることが大切です。
「浴室を換気する際はドアを開けた上で換気扇を使用する」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、この方法は換気効率が悪く消費電力が増えてしまいます。浴室のドアを閉めた状態で換気扇を使うことで、空気の通り道がひとつに限定されるため、排出効果が向上。浴室の換気扇を最低限の消費電力で使用できるため、電気料金も抑えることができます。
換気扇の法定耐用年数は15年と定められています。(※)現在使用している換気扇が設置から15年以上経過している場合は、新しい換気扇へ交換するのがおすすめです。定期的に換気扇を掃除していても、部品の劣化は避けられないもの。新しい換気扇に交換することで、換気性能が向上するほか、フィルターやファンの掃除も楽になります。
出典:法定耐用年数表(減価償却年表) | 国税庁
https://gosoudan.dental-plaza.com/pdf/product/others/service_life.pdf
換気扇のみならず、ご家庭の電気料金を節約する方法として、使用する分に見合った電気量を契約することが挙げられます。一般家庭用のアンペア数の選択肢は10~60Aがありますが、小さすぎとブレーカーが落ちやすく、大きすぎると基本料金が高くなってしまうもの。
適切な電気量を知るために、電気料金の明細書に記載されている「使用電気量」を見て、契約量に対して使用量が少ないのか、多いのかを判断できます。また、電気の基本料金はアンペア数によって異なるため、以下でしっかりと確認しておきましょう。(※)
10A | 286円00銭 |
---|---|
15A | 429円00銭 |
20A | 572円00銭 |
30A | 858円00銭 |
40A | 1,144円00銭 |
50A | 1,430円00銭 |
60A | 1,716円00銭 |
基本料金は電気の使用量に関係なく請求されるため、旅行や出張などで全く電気を使わなかったとしても、費用は発生します。よって、電気料金を抑えるためには契約アンペア数が重要なカギになるのです。
出典:10~60Aのご契約 従来電灯B 料金単価 | 東京電力エナジーパートナー
https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/old01.html
契約しているアンペア数は「分電盤を確認する」「検針票(電気ご使用量のお知らせ)を確認する」いずれかの方法で調べることができます。
分電盤とは、各家庭に電気を分配するための機器で玄関やキッチン、洗面所などに取りつけられていることが一般的。契約アンペア数は分電盤につけられているラベルの色で判断できます。ラベル色は各電力会社によって色分けの基準が異なるため、契約している電力会社に問い合わせるか、Webサイトを確認しましょう。
契約アンペア数を確認するもうひとつの方法が、電力会社から毎月届く「検針票(電気ご使用量のお知らせ)」によるものです。一般的に検針票(電気ご使用量のお知らせ)は紙で通知されますが、契約している電力会社によってはWeb上のマイページから確認できる場合もあります。
アンペア数を変更する際の注意点は、アンペア数の契約を変更した場合、1年間は契約をキャンセルできない場合があるということ。「消費電力が少ない春にアンペア数を減らし、エアコンによって消費電力が増える夏にアンペア数を戻す」といったことはできません。アンペア数を変更する際は、「その電力会社と年間単位で契約する予定か」「変更後のアンペア数で無理なく生活できるか」を事前にしっかりと考えておくことが大切です。
電気料金を安くする方法として、契約する電力会社の見直しが挙げられます。以前は住んでいる地域によって契約できる電力会社が決められていましたが、2016年に「電力小売自由化」が開始。これにより地域の電力会社以外と契約できるようになりました。
契約する電力会社の見直しによる最大のメリットが、月々の電気料金が大幅に安くなる可能性があることです。多くの新電力会社が参入し、各社の価格競争が進んだ結果、「基本料金や最低料金が0円のプラン」「時間帯によって電気料金が変わるプラン」などが生まれました。自身の生活スタイルに合ったプランを選ぶことで、使用する電力量はそのままで、電気料金を安くすることが可能になったのです。
TERASELでんきは、前項でご紹介した新電力サービスのひとつで、エネルギー商社である株式会社エネクスライフサービスが運営しています。TERASELでんきに切り替えても、ご家庭に電気を届ける「送配電網」はこれまでと同じく地域の電力会社のものを使用。そのため、電気の品質や送電の安定性、停電リスクといったことは今までと変わらないので、安心です。
TERASELでんきの料金プランは、個人の生活スタイルに合ったものを選ぶことができます。さまざまあるプランの中でも「超TERASELでんきプラン」は、電気を使うほどお得になるプラン。元々電気の使用量が多い方のほか、テレワークの日数が増えて在宅時間が長くなった方にもおすすめです。
以下のリンクからTERASELでんきの料金見積もりを簡単に行うことができます。月々の電気料金を見直したいとお考えの方は、一度料金シミュレーションをしてみると良いでしょう。
今回は換気扇の電気料金や節約方法などについてご紹介しました。ご家庭で使用する電化製品の中でも換気扇は比較的電気料金が安い傾向があります。換気扇の電気料金を節約する方法は、今回ご紹介した内容に加え、契約中の電気料金プランを見直すのもひとつの手です。例えば、先ほどご紹介したTERASELでんきの場合、東京電力の料金プランと比較すると、年間で約27,000円もお得に。(※)少しでも電気料金を安くしたいとお考えの方は、TERASELでんきの無料見積もりサービスを利用してみましょう。
出典:電気料金の計算方法│電気料金の仕組み(法人)│東京電力エナジーパートナー
https://www.tepco.co.jp/ep/corporate/charge_c2/decision02.html
出典:料金プラン | 株式会社エネクスライフサービス
https://www.terasel.jp/charge/
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