布団乾燥機の電気代を徹底解説!料金の目安や節約方法をご紹介

投稿日:2022/01/18

更新日:2024/10/01

でんきの節約術

布団乾燥機は名前の通り、布団を乾燥させるための機械です。温風を吹き出す部分にホースがついており、布団に直接差し込んで温め、湿気を飛ばします。ホースの先に布団と同様サイズのマットがついている場合もあり、その場合は敷布団と掛布団の間にマットを敷いた状態で機械を運転させ、布団を温める仕組みです。

この記事では布団乾燥機の電気代についてご紹介します。計算方法や電気代の目安、節約する方法にも触れているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

この記事を書いた人

野中 康平
野中 康平マーケティング室 室長
大学在学中、発展途上国でのボランティア活動がきっかけで
伊藤忠エネクスに入社。
入社後は一貫して電力ビジネスに携わり、電力ビジネス領域における大規模システム構築を実現。
電力のスペシャリストとして電力ビジネスの拡大に尽力している。

布団乾燥機を使うメリット

布団乾燥機の電気代

布団乾燥機を使うメリットの代表的なものには、以下の3つが挙げられます。

メリット1.外で干す代わりになる

マンションなど集合住宅のルール上ベランダに布団を干せなかったり、布団を干すのに十分なスペースがなかったりする場合でも、布団乾燥機があれば室内で布団を乾かせるでしょう。また雨の日はもちろん、花粉や黄砂、PM2.5など空気中の物質が気になって、外に布団を干したくないという人が居るかもしれません。天候に左右されず布団を乾燥させられる点は、布団乾燥機を使用する最大のメリットと言えます。

メリット2.快適に眠りやすくなる

乾燥時には布団が温まり、ふっくらとして寝心地が良くなるため、寝る時間に合わせて乾燥機をかける場合も。タイマーがついているタイプの布団乾燥機であれば、布団に入る時間に合わせてセットして置くことが可能です。冬の寒い時期などは、室内のエアコンをつけるよりも部屋が乾燥しづらく、快適に眠れて電気代も抑えられるため活用しているという人も多いでしょう。

メリット3.ダニ・ニオイ対策になる

布団乾燥機を使用すると、ダニやニオイの対策にもつながります。

ダニ対策としては、それ専用のボタンや温度が表示されるようになっている布団乾燥機も多いです。ダニは温度が25度以上、湿度60%という環境で最も繁殖します。そのため布団は、家の中で1番ダニが繁殖しやすい場所といえるでしょう。何も対策を行わなければ布団は毎日人の体温で温まり寝汗を吸収するため、使い続ければ続けるほどダニが増えやすい環境となっていきます。

このような場合、布団乾燥機を高温で使うと、布団の温度がダニが死んでしまう温度まで上昇し、湿度が下がるはずです。

また高温で布団乾燥機を使用すると、ダニだけではなくあらゆる細菌が繁殖しづらくなるため、細菌が増殖して嫌なニオイが発生するのを防ぎます。熱を加えながら布団の水分を飛ばすことで、すでについてしまったニオイの消臭も可能です。

布団乾燥機を使うデメリット

布団乾燥機には、布団を外に干せない時に重宝したり、睡眠環境を整えてくれたりといった複数のメリットがあります。しかし、以下の3つのデメリットもきちんと把握しておきましょう。

デメリット1.一定の電気代が発生する

布団を天日干しするのであれば料金は発生しませんが、布団乾燥機を使うためには、熱を起こし、風を送るための電気代がかかります。一般的には一度に布団一組ずつしか乾燥させられないため、家族が多ければ多いほど電気代はかさむでしょう。布団乾燥機の使用にかかる電気代の詳細は後述します。

デメリット2.稼働音がする

布団乾燥機を使用すると、多少なりとも稼働音がします。音の大きさは製品によって前後しますが、電化製品の音が気になりやすい方にとっては耳障りだと感じることもあるでしょう。近年では静音性の高い布団乾燥機も増えていますが、より稼働音に配慮するのであれば、静音モードを搭載している商品を選ぶのも一案です。

デメリット3.羽毛布団を傷めてしまう可能性がある

布団乾燥機から出る熱風は、羽毛にダメージを与えるリスクがあります。

羽毛布団の羽毛は、温められると熱を逃がすために広がる性質を持っています。過度に熱を与えてしまうと羽毛の繊維が割れ、羽毛布団本来の良さが失われかねません。羽毛布団をお使いの方は、羽毛に深刻なダメージを加えることのないよう、高温を避けて使用するなどの配慮が必要です。

布団乾燥機の種類

布団乾燥機には、大きく分けて「マットタイプ」と「マットなしタイプ」の2種類があります。

マットタイプとは、布団乾燥機のノズルの先に付いた、布団サイズの袋に風をため込む造りです。一方のマットなしタイプは袋が付いておらず、ノズルの口から直接布団に風を送り込みます。

マットタイプの布団乾燥機は、布団の隅々まで熱を届けられることが特徴です。布団をムラなく温め・乾燥させられる点が魅力ですが、袋を収納しておくスペースが必要な点には注意が必要です。

マットなしタイプの布団乾燥機は、ノズルを布団に差し込むだけで使える手軽さがポイントです。袋が付いていない分コンパクトなものが多いですが、布団全体に風を行き渡らせるのが難しく、ノズルの口から遠い箇所が温まりにくい傾向にあります。

種類別:布団乾燥機の電気代

布団乾燥機の電気代

それでは、布団乾燥機の電気代はどのくらいかかるのでしょうか。

実はマットタイプ・マットなしタイプで電気代の大きな差はありません。商品による消費電力の差はありますが、種類によりどちらが安い・高いとはいえないのです。

そもそも布団乾燥機の仕組みは、ヒーターで温めた空気を送風機によって布団へ吹きかけるものです。いずれのタイプも、熱を作るのと風を起こすので2つの力が必要なため、一般的な家電の中でも比較的電気代が多く必要になるものと言えるでしょう。

布団を乾燥させるのに時間がかかってしまい、長時間運転し続けることで電気代がかさむケースもあります。1回当たりで考えると小さな金額かもしれませんが、毎日家族全員の布団に使用したい場合などは月単位で考えるとまとまった金額になってしまうかもしれません。

後程ご説明しますが、一般的な布団乾燥機を1回30分間運転した場合、電気代がおよそ9円かかります。4人家族で考えると1日に必要な金額は37円です。毎日使用するとなると一カ月で必要な金額は1,000円強、年間で1万円を超える計算になります。

消費電力はどこで分かるの?

お手持ちの布団乾燥機の消費電力は、取扱説明書やメーカーのホームページで確認できます。機械の種類や型番によって異なることもあるので、ぜひチェックしてみてください。

消費電力は一時間当たりに使用する電力の量を示しており、基本的にはWh(ワットアワー)で表示されます。

一般的な布団乾燥機の消費電力は、600W程度です。
例えば日立のHFK-VS2500(※1)ならば最大680W、PanasonicのFD-F06A7(※2)では540Wとなっています。

参考1:HITACHI.「HFK-VS2500」.
https://kadenfan.hitachi.co.jp/futon/hfk-vs2500/ ,(2024-09-03).

参考2:Panasonic.「 FD-F06A7」.
https://panasonic.jp/futon/products/FD-F06A7.html ,(2024-09-03).

電気代の計算方法

布団乾燥機を使用するのに必要な電気代の計算方法は、以下の通りです。

電気代 = 消費電力(kW) × 使用時間 × 1kWh当たりの電気代

※消費電力がWで表示されている場合は、1,000で割って単位をWからkWへ変換する必要があります。

1kWh当たりの電気代は、電力会社やプランによって異なります。現在の電気代がいくらなのかは電力会社のホームページや、毎月の検針票(電気ご使用量のお知らせ)などで確認できるので、ぜひ一度調べてみてください。

なお全国家庭電気製品公正取引協議会が「新電力料金目安単価」として示している価格は、31円/kWhです。(※)

参考:全国家庭電気製品公正取引協議会.「よくある質問 Q&A」.
https://www.eftc.or.jp/qa/# ,(2024-09-02).

以上より、前述の例を当てはめてみると下記のような計算になります。

・一般的な布団乾燥機を30分間運転した場合
電気代 =( 600W ÷ 1000) × 0.5 時間 × 31円 = 9.3円

・4人家族で30分ずつ運転した場合
電気代 =( 600W ÷ 1000) × (0.5 時間 × 4人) × 31円 = 37.2円

マットタイプの電気代

マットタイプの電気代は、先述の計算式に当てはめると以下の通りです。
なお、今回は、先述したPanasonicのFD-F06A7(消費電力:540W)を例に挙げています(※)。

・マットタイプの布団乾燥機を30分間運転した場合
電気料金 =( 540W ÷ 1000) × 0.5 時間 × 31円 = 8.37円

・4人家族で30分ずつ運転した場合
電気料金 =( 540W ÷ 1000) × (0.5 時間 × 4人) ×31円 = 33.48円

参考:Panasonic.「FD-F06A7」.
https://panasonic.jp/futon/products/FD-F06A7.html ,(2024-09-03).

マットなしタイプの電気代

マットなしタイプの電気代は、先述の計算式に当てはめると以下の通りです。
なお、今回は、先述した日立のHFK-VS2500(消費電力:680W)を例に挙げています(※)。

・一般的な布団乾燥機を30分間運転した場合
電気料金 =( 680W÷ 1000) × 0.5 時間 × 31円 = 10.54円

・4人家族で30分ずつ運転した場合
電気料金 =( 680W ÷ 1000) × (0.5 時間 × 4人) ×31円 = 42.16円

参考:HITACHI.「HFK-VS2500」.
https://kadenfan.hitachi.co.jp/futon/hfk-vs2500/ ,(2024-09-03).

電気代を節約する工夫

布団乾燥機を使用するにはどうしても必要となる電気代ですが、節約する方法もあります。
以下のような点に注意することで、節約効果が見込めるでしょう。

正しい使い方をする

布団乾燥機はメーカーや種類によって少しずつ形や使用方法が異なるため、適切な使用方法を把握して置くことが大切です。熱風を逃がさず効率的に布団の水分を飛ばすコツなどについては、メーカーが説明書にて提示している場合もあります。実際に布団乾燥機を使用する前にはしっかりと読んで把握しておきましょう。

手持ちの布団乾燥機の特長を理解せず使うことで運転効率が下がり、本来よりも布団が乾きにくかったり、寝る前に温めておいても十分な快適さを感じづらくなってしまったりする可能性があります。

必要以上に使用しない

布団乾燥機は、ダニ退治モードなどの高温で使用する際がもっとも電力を必要とします。通常の乾燥と比べて3倍近い電気代がかかるメーカーや種類もあるため、選んだ布団乾燥機によっては思った以上の電気代がかかってしまうかもしれません。

節約を考えるのであれば使用は必要最低限にして、電気代がかかりすぎてしまうのを防ぎましょう。なお布団のダニ対策としては、一般的にダニ退治モードの使用は数カ月に1回程度で十分と言われています。そのため期間を空けても定期的に使用すれば、継続して快適に布団を使用できるはずです。

天日干しと併用する

手軽に室内星ができる点がメリットの布団乾燥機ではありますが、晴れた日はベランダなどで天日干しを行って、布団乾燥機での乾燥と併用するという方法もあります。天候に左右されてしまうところは難点ですが、日光のみで乾燥ができた日は電気代がかかりません。節約を重視するのであれば雨の日や梅雨の時期だけ布団乾燥機を使用し、その他は天日干しで快適さを保つようにすると良いでしょう。

布団乾燥機自体を掃除する

布団乾燥機を掃除して塵やホコリを取り除くと、清潔な空気を布団に送り込める他、無駄な消費電力を抑える効果も期待できます。

布団乾燥機にはフィルターがあり、これが目詰まりすると本来のパワーが発揮できません。通常よりも布団を乾燥させるのに時間がかってしまったり、洗ったのにニオイが残ってしまったりするような状況になってしまいます。この状況を避けるためには布団乾燥機の掃除が大切です。月に1回程度は、ホース部分やフィルター部分の掃除を行うようにしてください。

省エネの布団乾燥機を使う

前述の通り、電気代の消費電力は機種によって異なります。当然ながら極力消費電力が低いものに買い替えれば電気代が抑えられるでしょう。

電気代プランを変えれば電気代を下げられるケースも!

布団乾燥機を使用する際の電気代が気になる方は、電力会社や契約しているプランを見直してみるのも良いでしょう。使用する電気の量が増えるため、これまでの料金プランのままだと割高になってしまうケースもあるかもしれません。その場合契約アンペア数や基本料金をチェックして適した料金プランに変更するだけで、月々の電気代が下がるはずです。

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