投稿日:2024/10/05
更新日:2024/10/02
でんきの節約術
家電製品の中でも、電気代が高いと言われるのがヘアドライヤーです。ドライヤーの消費電力の目安は1,200Wで、一般的なエアコンや冷蔵庫を上回ります。しかし、ドライヤーの使い方を見直したり、使用時間を短くする工夫を取り入れたりすることで、毎月の電気代を減らすことが可能です。
この記事では、ドライヤーの1カ月の電気代の目安や、お子さまでも簡単にできる節電テクニックを紹介します。
目次
ヘアドライヤーは、実は一般家庭で使われる電気機器の中でも消費電力が多い電化製品の1つです。以下の表は、主な電化製品の消費電力(W)をまとめたものです。
電化製品の例 | 消費電力 |
---|---|
IHクッキングヒーター(200V) | 4,000W~6,000W |
電子レンジ(30L) | 1,500W |
アイロン | 1,400W |
IHジャー炊飯器(5.5合) | 1,300W |
食器洗い乾燥機(卓上タイプ) | 1,300W |
ドラム式洗濯乾燥機(洗濯・脱水9kg)、洗濯時 | 200W |
ドラム式洗濯乾燥機(洗濯・脱水9kg)、乾燥時 | 1,300W |
ヘアドライヤー | 1,200W |
掃除機(弱モード) | 200W |
掃除機(強モード) | 1,000W |
電気カーペット(1/2面) | 400W |
電気カーペット(全面) | 800W |
エアコン(10畳用)、冷房使用時 | 580W |
エアコン(10畳用)、暖房使用時 | 660W |
テレビ(液晶42型) | 210W |
テレビ(プラズマ42型) | 490W |
冷蔵庫(450L) | 250W |
一般的なヘアドライヤーの消費電力は1,200Wもあり、IHジャー炊飯器で5.5合の米を炊くときや、卓上タイプの食器洗い乾燥機を使用するときとほぼ同等です。
毎月の電気代は、電化製品の消費電力に基づいて、以下の計算式で求めることが可能です。
電気代(円)=消費電力(kW)×使用時間(h)×電力量単価(円/kWh)
このことから、消費電力が大きいヘアドライヤーを長時間使用すると、電気代に与える影響も大きくなることが分かります。
ドライヤーの消費電力は、どの風量モード(強風・弱風・冷風)を使うかによって変わってきます。以下の表は、風量モード別の消費電力の目安です。
風量モード | 消費電力 |
---|---|
強風(HIGH) | 1,200W |
弱風(LOW) | 600W |
冷風(COOL) | 35W |
ここでは、ドライヤーを毎日1回(10分)使用したと仮定し、1カ月の電気代の目安を風量モード別に紹介します。
なお、電力量単価については、、1kWhあたり31円(税込)を基準としています。この金額は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している電気代の目安単価に基づいています。
ドライヤーを強風(1,200W)で毎日10分間使用した場合、1日の電気代は以下の計算式で求められます。
1,200(W)÷1,000×1/6(時間)×31(円)=約6.2円
1カ月(30日)の電気代の目安は約186円です。4人家族の場合、1人1人が10分間使用する場合、1ヶ月で744円の電気代が発生することになります。
ドライヤーを弱風(600W)で毎日10分間使用した場合、1日の電気代は以下の計算式で求められます。
600(W)÷1,000×1/6(時間)×31(円)=約3.1円
1カ月(30日)の電気代の目安は約93円です。当然と言えば当然ですが、強風モードよりも弱風モードの方が、電気代が安くなることが分かります。4人家族の場合、1人1人が10分間使用する場合、1ヶ月で372円の電気代が発生することになります。
ドライヤーを冷風(35W)で毎日10分間使用した場合、1日の電気代は以下の計算式で求められます。
35(W)÷1,000×1/6(時間)×31(円)=約0.18円
1カ月(30日)の電気代の目安は約5.4円です。4人家族の場合、1人1人が10分間使用する場合、1ヶ月で21.7円の電気代が発生することになります。
しかしながら、節約するあまりドライヤーの冷風のみで髪を乾かすと、髪がパサついたり、枝毛や切れ毛の原因になるというデメリットがあります。
ドライヤーの電気代は、家族構成によっても変わってきます。男性と女性では、ドライヤーの平均的な使用時間が異なるからです。
ここでは、ドライヤーの使用時間を男性は1分30秒、女性は5分~10分として、1カ月(30日)の電気代の目安を家族構成別に紹介します。
なお、ドライヤーの消費電力は1,200W、電力量単価は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している1kWhあたり31円(税込)で計算しています。
1人暮らしの場合、ドライヤーの電気代の目安は以下の表のとおりです。
項目 | 1日の電気代 | 1カ月の電気代 |
---|---|---|
男性の場合 | 約0.93円 | 約27.9円 |
女性の場合 | 約3.1円~6.2円 | 約93円~186円 |
男性の1人暮らしの場合は約27.9円、女性の1人暮らしの場合は約93円~186円の電気代が毎月かかります。
1人暮らしの方の電気代の目安や、節約のポイントについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
2人世帯(夫婦・カップル)の場合、ドライヤーの電気代の目安は以下の表のとおりです。
項目 | 1日の電気代 | 1カ月の電気代 |
---|---|---|
夫 | 約0.93円 | 約27.9円 |
妻 | 約3.1円~6.2円 | 約93円~186円 |
世帯全体 | 約4.03円~7.13円 | 約120.9円~213.9円 |
世帯全体で約120.9円~213.9円の電気代が毎月かかります。
2人世帯の場合、1人暮らしのときよりも電気代が高くなります。2人家族の電気代の目安や、節約のポイントについて知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
3人世帯(夫婦・女の子1人)の場合、ドライヤーの電気代の目安は以下の表のとおりです。なお、女の子のドライヤーの使用時間も5分~10分として計算しています。
項目 | 1日の電気代 | 1カ月の電気代 |
---|---|---|
夫 | 約0.93円 | 約27.9円 |
妻 | 約3.1円~6.2円 | 約93円~186円 |
子ども | 約3.1円~6.2円 | 約93円~186円 |
世帯全体 | 約7.13円~13.33円 | 約213.9円~399.9円 |
世帯全体で約213.9円~399.9円の電気代が毎月かかります。
4人世帯(夫婦、女の子2人)の場合、電気代の目安は以下の表のとおりです。
項目 | 1日の電気代 | 1カ月の電気代 |
---|---|---|
夫 | 約0.93円 | 約27.9円 |
妻 | 約3.1円~6.2円 | 約93円~186円 |
子ども2人 | 約6.2円~12.4円 | 約186円~372円 |
世帯全体 | 約10.23円~19.53円 | 約306.9円~585.9円 |
世帯全体で約294.9円~563.1円の電気代が毎月かかります。
ドライヤーの電気代が気になる方は、以下の6つの節電テクニックを実践してみましょう。
お風呂上がりには、乾いたタオルで髪の毛の水分を拭き取る「タオルドライ」を取り入れましょう。ドライヤーの使用時間を短縮できるため、電気代の削減につながります。
毛先の水分が気になる場合は、ティッシュで毛先を軽くつまむ「ティッシュドライ」もおすすめです。
ドライヤーの使用中は、ヘアドライ手袋を使うとよいでしょう。
ヘアドライ手袋は、速乾性のタオル地でできた手袋です。ヘアドライ手袋で髪を軽く梳きながらドライヤーを使うと、タオル地が水分を吸収し、普段より短い時間で髪を乾かせます。
ヘアドライ手袋は、百均ショップなどで購入することが可能です。
ヘアドライ手袋の代わりに、バスタオルを使う方法もあります。
ドライヤーを使用する際に、乾いたタオルで頭全体を覆うことで、熱風が逃げにくくなり効率よく髪を乾かせます。頭から蒸発した水分もタオルが吸収してくれるため、髪の量が多い女性の方におすすめの方法です。
お風呂上がりにぜひ実践してみてください。
またドライヤーを使用する場所にも注意しましょう。
ドライヤーは周囲から空気を取り入れ、加熱して温風を生み出す仕組みになっています。湿気が多い場所でドライヤーを使用すると、ドライヤーから吐き出される空気の湿度も高くなるため、髪を乾かすのに時間がかかります。
ドライヤーを使用するときは、入浴直後のお風呂場ではなく、リビングなど湿気が少ない場所で行いましょう。
ドライヤーの消費電力は、強風モードや弱風モードよりも、冷風モードの方が低くなります。そのため、髪がある程度乾いたら、仕上げは冷風モードで行うのがおすすめです。
最後に冷風モードを使用することで、髪のキューティクルが引き締まり、ツヤが増す効果も期待できます。
ドライヤーなどの家電は、メーカーによって修理用の部品(補修用性能部品)の保管期間が決まっています。ドライヤー関連の部品の保有期間は5年間です。古いドライヤーは、5年以上経つとメーカーでの修理対応が難しくなるため、約3~4年を目安に買い替えるとよいでしょう。
新しい機種には、省エネ性能が高いモデルもあるため、買い替えによって電気代の節約につながる可能性があります。
省エネ性能に着目してドライヤーを選ぶときは、以下のポイントをチェックするとよいでしょう。
ドライヤーは、他の電気機器と比べて、消費電力が比較的多い電化製品です。ドライヤーを長時間使用すると、毎月の電気代に大きな影響が出る可能性があります。
ドライヤーの使用時間を減らす工夫や、省エネ性能が高いモデルへの買い替えなど、節電につながる6つのテクニックを実践してみましょう。
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