投稿日:2022/12/12
更新日:2024/10/01
でんきの節目
実は冬は、もっとも電気代が高くなる季節です。しかも石油ストーブやガスファンヒーターなど電気以外の暖房器具も使うので、光熱費を合計するとさらに高くなってしまいます。
暖房代が高くなる理由や効率的な暖房の方法を知って、少しでも節約したいものですよね。
今回は電気のスペシャリストが、冬の電気代について解説。
地域別・世帯別の電気代の相場から冬の電気代の節約のコツまでを紹介しますので、電気代を抑えたい方はぜひ参考にしてください。
目次
2021年 | 2人以上世帯の平均 |
---|---|
1月 | 11,875円 |
2月 | 12,854円 |
3月 | 13,197円 |
4月 | 10,696円 |
5月 | 9,644円 |
6月 | 8,488円 |
7月 | 8,091円 |
8月 | 9,774円 |
9月 | 10,393円 |
10月 | 9,835円 |
11月 | 9,103円 |
12月 | 9,854円 |
【出典】総務省 家計調査(2021年)
2021年の冬の電気代(1~3月)の平均は、12,642円/月でした。
月別の表で見てもわかるとおり、電気代が高いのはあきらかに冬。冬と同じく空調が欠かせない夏と比べても、約3,000円/月も電気代が高いのです。
これは暖房の影響だと考えるのが妥当でしょう。12月頃から3月にかけては、全国的に暖房が使われていることがわかります。消費電力の大きいオイルヒーターや浴室乾燥機を使っている家庭は、さらに高いでしょう。
なお、この数字は2人以上世帯の平均。2人暮らしから6人以上の世帯までを含んだ平均値ですので、世帯人数によってはこの平均とはかなり乖離があると思います。
世帯人数 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|
1人 | 7,123円 | 6,535円 | 6,641円 |
2人 | 11,973円 | 11,396円 | 11,491円 |
3人 | 13,898円 | 13,116円 | 13,034円 |
4人 | 14,854円 | 14,329円 | 13,377円 |
5人 | 16,690円 | 14,910円 | 15,285円 |
6人以上 | 20,677円 | 19,581円 | 18,130円 |
【出典】総務省 家計調査(2019年~2020年の1~3月)
前段落では「2人以上世帯の平均」として12,642円と紹介しましたが、こちらは細かく世帯人数別で出した平均です。
他の季節は5,000円程度の1人暮らしでも、冬は6,500円以上。2人暮らしでも1万円を超えます。世帯人数を問わず、冬は電気代が家計を圧迫していることを実感する家庭が多いのではないでしょうか。
なお「6人以上」の世帯には7~10人以上の世帯も含まれるため、平均値は大幅に高くなります。
地域 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|
北海道 | 14,939円 | 16,528円 | 13,486円 |
東北 | 17,474円 | 16,340円 | 14,417円 |
関東 | 12,972円 | 12,223円 | 11,312円 |
北陸 | 19,096円 | 17,041円 | 18,065円 |
東海 | 13,189円 | 12,211円 | 12,714円 |
近畿 | 12,517円 | 11,767円 | 12,059円 |
中国 | 14,982円 | 14,119円 | 14,809円 |
四国 | 15,036円 | 13,260円 | 15,982円 |
九州 | 12,150円 | 11,666円 | 12,987円 |
沖縄 | 8,288円 | 8,674円 | 8,029円 |
【出典】総務省 家計調査(2019年~2020年の1~3月)
地域別で見ると北陸が最も高く、平均が2万円に迫っています。北陸・中国地方・四国は年間を通して電気代の相場が高い地域なのですが、冬は東北や北海道といった寒冷地の電気代もかなり高くなります。
そして、最も安いのは冬でも温暖な沖縄です。
なお、北海道や東北では暖房に使う灯油の消費量が多いため、それらを合算した光熱費はすると北陸よりも高くなります。
平均で見るとわかるように、冬の電気代は他の季節に比べて圧倒的に高いです。エアコンを使うのは夏も同じなのに、ここまで違うのには、きちんと理由があるのです。
エアコンは、寒い部屋を一気に暖めるときと、暑い部屋を一気に冷やすときにたくさんの電気を使います。つまり、外気温と設定温度の差が大きいほど電気代が高くなるのです。
冬と夏を比べると、
近年の夏は気温が40℃に迫る日もあるものの、それでも外気温と設定温度の差は冬の方がずっと大きいのです。
さらに冬は、エアコン+ファンヒーター、エアコン+こたつ、エアコン+電気カーペットなどを併用したり、就寝時に電気毛布やふとん乾燥器を使ったりと、複数種類の暖房器具を使うことが多いです。
夏はエアコンのみで過ごす家庭も多いので、その点も電気代の差につながる一因です。
日の出・日の入りの時間は地域差があるものの、冬は7時頃に明るくなり、17時台には暗くなります。外が明るい時間が夏よりも数時間短いので、照明を使う時間も自然と長くなります。
寒くなると温かいものが食べたくなり、煮込み料理や鍋料理、オーブン料理が増えます。コンロやオーブンの使用時間が長くなるので、IH調理器を使っている家庭は特に電気代が上がりやすいです。
保温調理器を使うなど、電力を使わない工夫をすると節約になります。
オール電化の場合、お風呂のお湯を沸かすのも電力です。冬は水温が低く、冷めやすいので、お風呂を沸かしたり、保温や追い焚きをしたりするのにも夏以上の電力を使います。
キッチンでの調理も当然IHですので、冬の電力消費量はかなり増えます。
暖房に使う消費電力を減らすことが、冬の電気代節約への近道。消費電力の少ない暖房器具をいかにうまく活用するかがポイントです。
電気を使う暖房器具の電気代を高い順に以下に示します。
オイルヒーターが高いことは良く知られていますが、電気ファンヒーターもかなり高め。実はエアコンは必ずしも高いわけではないのです。また、灯油を使う石油ファンヒーターが電気毛布より高いのも意外です。
比較することで、イメージではなく知識で理解できるようになります。
単に消費電力の少ない暖房器具を使うだけでは、非効率になったり、快適さが損なわれたりします。
以下のような方法を覚えておくと役に立ちます。
熱が逃げないようにするのが鉄則なので、
といったも方法していきましょう。
といった方法で身体を温めると、暖房の設定温度を少し低くしても快適に過ごせるため、暖房代の節約につながります。
電気代が高い冬は、節電意識が高まるシーズン。大幅な節約を目指すなら電力会社を乗り換えるのもおすすめです。
すでに新電力を使っている場合でも、キャンペーン等で契約特典が大きくなっているタイミングや電気料金に応じたポイント付与がある会社を狙うと節約効果は高いです。
しかし、電気代を値上げをする会社が増えているので、
といった点に注意しておきましょう。
TERASELでんきは安さだけでなく、解除料がなく楽天ポイントが貯まることでも好評をいただいています。
大手エネルギー商社である伊藤忠エネクスのグループ会社で電力供給も安定していますので、乗り換えをご検討の際はシミュレーションをご利用ください。集合住宅で大家さんが一括徴収しているようなケースを除き、誰でも自由に電力会社を乗り換えられます。
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