2024年調査！　中国地方の電気料金比較ランキング＆おすすめの電力会社

2016年4月の自由化から一定の期間が経過しました。
一般家庭への新電力の普及率は約24％にとどまっている一方で、お得なタイミングを狙って2回目、3回目の乗り換えをする人も増えてきています（※）。

参考：経済産業省　資源エネルギー庁 .「電力・ガス小売全面自由化の進捗状況について」.
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/040_03_01.pdf（2024-07-09）.

実は中国地方は全国平均よりも電気使用量が多く、電気代の相場が高い地域。節電できるポイントがあればできるだけ実践して、節約したいところですね。

今回は世帯人数別に、中国地方の電力会社を比較したシミュレーション結果をご紹介します。
各社の特徴や評判もあわせて記載しますので、参考にしてください。

「そもそも電気代の仕組みがよくわかっていない」という方のために、まずは電気料金の基本から説明しますが、すでにご存じの方は、『中国地方の電気代/光熱費の特徴』から読んでください。

▽他地域にお住まいの方はこちら

電気料金の仕組みと基礎知識

電気料金は、毎月固定でかかる「基本料金」と、使用量によって変動する従量料金（電力量料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金）で決まります。
燃料費調整単価は、発電に必要な石炭や液化天然ガス（LNG）などの燃料の輸入価格の変動によって変わるもの。原料が高騰すると燃料費調整単価も高くなります。

中国地方の電気料金は「最低料金制」と「基本料金制」

中国地方の一般家庭向け電気料金プランには、「従量電灯A」と「従量電灯B」があります。従量電灯Aは「15kWhまでは一律の最低料金のみ、それを超えると使用量に応じた電力量料金がかかる」という最低料金制です。従量電灯Bは「一律の基本料金に加え、使用量に応じた電力量料金がかかる」という基本料金制です。電気の使用量が多いご家庭には、従量電灯Bが適しています。

なお同時に使える電力量の最大で基本料金が決まる「アンペア制」の地域から引っ越してきた方は、「アンペア制でないならブレーカーは落ちないのでは？」と思うかもしれません。しかし、家庭内の電気配線経路ごとにアンペアが決まっているので、それを超えるとブレーカーが落ちます。

参考：中国電力.「電気料金単価表（電灯）」.
https://www.energia.co.jp/elec/h_menu/pricelist/pricelist1.html ,（2024-09-09）.

中国地方の電気料金/光熱費の特徴

まずは2023年の、中国地方の月別光熱費を見てみましょう。

年月	電気料金	ガス料金	その他光熱費	光熱費合計
1月	22,380円	5,269円	2,694円	30,343円
2月	22,872円	5,945円	1,975円	30,792円
3月	19,829円	5,222円	1,053円	26,104円
4月	16,101円	4,671円	505円	21,277円
5月	13,147円	4,431円	242円	17,820円
6月	10,972円	3,763円	169円	14,904円
7月	9,915円	3,225円	215円	13,355円
8月	11,420円	3,206円	179円	14,804円
9月	12,130円	2,550円	207円	14,888円
10月	11,096円	2,451円	433円	13,981円
11月	10,635円	3,107円	1,248円	14,989円
12月	11,476円	4,043円	2,170円	17,689円

電気料金が最も高いのは、冬。12月頃から高くなり始め、寒さが落ち着く春先までは高めの状態が続きます。電気料金以外の光熱費も合算すると、1〜2月は30,000円以上になります。寒さの厳しい山陰地方（鳥取・島根）の冬は、この平均よりもさらに高いでしょう。

冷房を使う夏の電気料金も10,000円を超え、最も安い7月でも9,000円台と年間を通して高めです。

なお、国の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」により、2023年1月使用（2月検針）分～9月使用（10月検針）分の電気料金には、値引きが行われています。

季節ごとで、他地域の電気料金とも比べてみましょう。電気料金は1カ月当たりの平均です。

地域	1～3月（冬）	4～6月（春）	7～9月（夏）	10～12月（秋）
北海道	19,972円	11,809円	9,295円	11,161円
東北	23,577円	13,344円	11,249円	11,910円
関東	16,467円	11,356円	9,650円	10,033円
北陸	23,090円	14,501円	13,370円	13,008円
中部	18,360円	11,320円	10,103円	9,482円
関西	15,847円	10,338円	8,702円	9,464円
中国	21,694円	13,407円	11,155円	11,069円
四国	19,321円	12,129円	11,080円	10,905円
九州	15,735円	9,097円	9,045円	8,542円
沖縄	11,179円	9,734円	12,714円	10,223円
全国平均	17,723円	11,354円	9,885円	10,099円

関西は2府4県、家計調査では「近畿」表記、中部は東海4県、家計調査では「東海」表記

中国地方は、年間を通して平均が10,000円を超えています。しかも、冬の電気料金は寒冷地である北海道よりも高いです。他地域と比べると、電気料金は高いといえるでしょう。

参考：総務省.「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 」.
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002070001 ,（2024-09-06）.

中国地方の電気料金が高い理由

地域によって、電気料金がこれほど違うのはなぜでしょうか。

電気料金の平均値に差が出るのには、大きく2つの理由があります。

1つ目は、地域によるコストの差。電気料金には、送電設備の敷設費用やメンテナンス費用、燃料の輸入費などが含まれており、地域によってそのコストに差があるのです。

2つ目が、1世帯当たりの電気使用量の差。先述の通り中国地方は、1世帯当たりの電気使用量が全国平均よりもかなり多い地域です。

使っていない電気は消す、冷暖房はサーキュレーターなどを併用して効率よく使うといった、節電の基本を意識することが大切です。

中国地方の電気料金：世帯人数別シミュレーション

電気料金を節約するコツはいろいろありますが、節約額の大きさでは「電力会社の乗り換え」が有効です。手続きは簡単ですし、電力会社が変わっても電気の供給方法は変わらないので日々の生活は基本的には変わりません。

ただし、最近は新電力から撤退する会社や値上げに踏み切る会社もありますので、解除料がなく、運営会社が安定していているサービスを選ぶ必要があります。また、一部地域でしかサービスを提供していない会社もありますので、転勤族であれば全国を網羅している会社を選ぶ方が引っ越し時の手間が少ないです。

ここからは、世帯人数ごとにシミュレーションしてみましょう。
1～5人の世帯でパターン分けをしていますが、家族の年齢などによってどのシミュレーションを参考にするかは柔軟に選んでください。
例えば、子どもが乳児ならカウントしない、個室があって自分用のスマホやゲーム機を持っているなら1人として扱う、個室のない小学生2人を1人と数える、といった具合です。

おすすめ順に上位3社をご紹介していきます。

【シミュレーション結果について】
エネチェンジの電気代シミュレーションを利用しています。
現在の電気料金や年間節約額に記載している金額は、基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金・容量拠出金相当額の合計額で算出しています。
酷暑乗り切り緊急支援による割引を適用して算出した金額です。
各電力会社のキャンペーン割引やポイント割引は含んでいません。
市場連動型プランは、直近1年間の燃料費調整額を適用しています。

1人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数：1人
電力会社：中国地方電力
暮らし方：夜まで誰もいない、22時以降まで夜更かし
契約プラン：従量電灯A
年間の電気使用量：3,655kWh
現在の電気料金：120,753円（2024年9月時点の年間電気料金）

順位	電力会社	プラン	年間節約額
1位	ミツウロコでんき	従量電灯A	5,053円
2位	シン・エナジー（旧洸陽電機）	きほんプラン	4,743円
3位	TERASELでんき	TERASELでんき中国A	4,597円

2人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数：2人
電力会社：中国地方電力
契約プラン：従量電灯A
暮らし方：夜まで誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量：5,069kWh
現在の電気料金：171,626円（2024年9月時点の年間電気料金）

順位	電力会社	プラン	年間節約額
1位	TERASELでんき	超TERASEL中国A	9,861円
2位	ミツウロコでんき	従量電灯A	9,547円
3位	シン・エナジー（旧洸陽電機）	きほんプラン	6,659円

3人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数：3人
電力会社：中国地方電力
契約プラン：従量電灯A
暮らし方：お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量：5,983kWh
現在の電気料金：205,107円（2024年9月時点の年間電気料金）

順位	電力会社	プラン	年間節約額
1位	TERASELでんき	超TERASEL中国A	14,387円
2位	ミツウロコでんき	従量電灯A	12,583円
3位	Japan電力	くらしプランS	9,965円

4人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数：4人
電力会社：中国地方電力
契約プラン：従量電灯A
暮らし方：お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量：5,899kWh
現在の電気料金：202,029円（2024年9月時点の年間電気料金）

順位	電力会社	プラン	年間節約額
1位	TERASELでんき	超TERASEL中国A	13,971円
2位	ミツウロコでんき	従量電灯A	12,304円
3位	Japan電力	くらしプランS	9,450円

5人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数：5人
電力会社：中国地方電力
契約プラン：従量電灯A
暮らし方：お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量：7,036kWh
現在の電気料金：243,672円（2024年9月時点の年間電気料金）

順位	電力会社	プラン	年間節約額
1位	TERASELでんき	超TERASEL中国A	19,597円
2位	Japan電力	くらしプランS	16,612円
3位	ミツウロコでんき	従量電灯A	16,078円

中国地方で電気料金が安いのは、どんな会社？

おすすめとして挙げた会社について、基本情報と特徴をまとめました。

シミュレーション条件は、一例です。シミュレーションされる際は、ご自身の生活スタイルや契約しているプランを設定してください。

中国地方でおすすめ電力会社3社

中国地方でおすすめな電力会社を3社紹介します。

• ミツウロコでんき
• シナネンあかりの森でんき
• TERASELでんき

ミツウロコでんき

ミツウロコでんきは、老舗企業のミツウロコグループの株式会社ミツウロコヴェッセルが運営している電力サービスで、沖縄県以外の全国に電力を提供しています。自社発電の他、各発電事業者から電気供給を受けているため仕入原価に変動がなく、品質はそのままで電気料金を安くできる点がメリットです。

料金プランはシンプルで分かりやすく、1人暮らしで電気使用量が少ない方向けの「シングル応援プラン」や夜間の電気料金が格安になる「とくとくナイトプラン」、一般的な電力プランの「従量電灯B」「従量電灯C」などがあり、生活スタイルや電気使用量に合わせてプランを選択できます。

電気やブレーカーのトラブルが起きたときでも、24時間365日対応可能なミツウロコでんき安心サポートを活用すればすぐに解決可能です。

さらに、電気の「見える化サービス」で当月や過去の電気料金を確認できるため、家計の支出を把握するのにも役立ちます。

▼ミツウロコでんき
https://mitsuurokodenki.jp/

シナネンあかりの森でんき

シナネンあかりの森でんきは、電力供給や再生エネルギー事業を手がけるシナネン株式会社が運営している電力サービスで、CO2がない自然由来の環境に優しい電力を提供しています。

料金プランはシンプルで「あかりの森でんきプラン」のみです。（※2024年9月2日からサポーターズプラン・ミドルサポーターズプラン・ライトサポーターズプランは、新規申し込みを停止しています。詳しくはこちらをご確認ください。）

電気料金には、持続可能なエネルギーの開発や再生可能エネルギーの普及を支える環境配慮料金が含まれているため、電気を使用するだけで環境問題に貢献できます。また、30分ごとに電気料金が変動する市場連動型システムを導入しているため、電力消費量が多い時間帯を避けて電気を使用することで料金を節約できる点がメリットです。

▼シナネンあかりの森でんき
https://akarinomori.com/

TERASELでんき

TERASELでんきは、国内のエネルギー商社「伊藤忠エネクス株式会社」の子会社である「株式会社エネクスライフサービス」が運営する電力サービスです。シンプルで分かりやすい料金体系で、セット割引などの複雑なシステムもなく電気料金だけで契約できます。これまでと同じ送電線を通して電気供給を行うため、品質を落さずに電気料金のみを節約できるサービスです。

料金プランは、単身や二人暮らしの方におすすめな「TERASELプラン」と世帯人数が多いご家族向けの「超TERASELプラン」、市場価格が安いときに電気を使用すると料金が安くなるプランの「TERASELマーケット」、電気料金の価格高騰リスクを抑えられる「TERASELマーケットあんしんプラン」の4つです。

また、毎月の電気使用量に応じて楽天ポイントが付与されるため、電気料金の節約と同時にポイントを使ったお買い物も楽しめます。

通販サイトで使えるギフトカードや電子マネーのポイントなどの特典が、契約時にプレゼントされるのもTERASELでんきを選ぶメリットです。

公式Webサイトの料金シミュレーションでは、現在の電気料金や郵便番号を入れるだけでいくらお得になるか、どのプランが最もお得かが明確に分かります。

▼TERASELでんき
https://www.terasel.jp/

中国地方の電力会社の選び方

中国地方の電力会社を選ぶときは、以下の4つのポイントを確認しましょう。

• 電力会社ごとの供給エリアを確認
• 料金シミュレーションで確認
• キャンペーンの有無を確認
• 乗り換え可能か、解約・違約金も事前にチェック

電力会社ごとの供給エリアを確認

電力会社を探すときは、まずは供給エリアの確認をしましょう。現在お住まいの地域や引っ越し先の地域がエリア対象外であれば、契約はできません。

電力会社によっては、特定の地方のみ電力の供給をしている場合もあります。電力会社探しをスムーズにするためにも、会社の評判や口コミ、料金プランを調べる前にしっかり確認しておきましょう。

料金シミュレーションで確認

料金シミュレーションで、実際の電気料金を確認するのも大切です。電気料金が把握できていないと、契約後に「予想よりも高かった」と感じる可能性もあります。

また感覚的にプランを選ぶと、節約するどころか電気料金が高くなってしまう可能性があります。料金シミュレーションで契約後の支払いイメージを明確にすれば、どれが最適でお得なプランかが分かるため、積極的に活用しましょう。

キャンペーンの有無を確認

電力会社のキャンペーンは、電気料金をさらにお得にするチャンスです。例えば、電気とガスを同時契約するとさらに割引されたり、特典でポイントやギフトカードがもらえたりするキャンペーンがあります。

キャンペーンを活用すれば、節約できた分を他の生活費や貯蓄に充てられるなどのメリットもあります。Webサイトなどで事前に開催期間を確認しておきましょう。

乗り換え可能か、解約・違約金も事前にチェック

賃貸物件にお住まいの方は、まず大家や管理会社に個人での電力会社の乗り換えが可能か確認しましょう。集合住宅では、一括送電で電力を供給している場合があり、個人での乗り換えができない場合があります。

また、契約したい電気会社が見つかったら、解約や違約金が発生するかどうかも確認しておきましょう。高額な解約金と違約金が発生すると、経済的な負担になる可能性があります。転勤で引っ越しが多いや短期間でお試し契約をしたいと考えている方は、解約金や違約金が発生しない電力会社を選びましょう。

中国地方で電気を乗り換えるなら、TERASELでんき

この記事では、中国地方の電気料金の特徴と相場、中国地方で展開している電気料金の安い電力会社をご紹介しました。それぞれの会社に特色がありますが、検討の際はぜひTERASELでんきを候補に入れてください。

TERASELでんきには、以下のような特長があります。

• 東証プライム上場企業で国内トップクラスの売上規模を誇るエネルギー商社「伊藤忠エネクス株式会社」の100％子会社である安定感
• 沖縄を除く全国を網羅している
• 解除料がない
• 楽天ポイントが貯まる

新電力から撤退した会社の受け皿になっているほどなので、安定感には特に自信があります。

年間を通して電気料金が高めの中国地方では、電気の乗り換えは有効な節約手段。冬の寒さが厳しいエリアにお住まいの方には、特に効果が大きいでしょう。
Web手続きだけで済むので、とても簡単。集合住宅で大家さんが一括徴収しているようなケースを除き、誰でも自由に電力会社を乗り換えられます。

詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。