2024年調査! 中部地方の電気料金比較ランキング&おすすめの電力会社データ紹介

投稿日:2022/12/15

更新日:2024/11/19

でんきの比較

2016年4月の自由化から一定の期間が経過しました。
一般家庭への新電力の普及率は約24%にとどまっている一方で、お得なタイミングを狙って2回目、3回目の乗り換えをする人も増えてきています(※)。

この記事での中部地方の定義は、愛知・岐阜・三重・静岡の4県。サービスを提供している電力会社が多いエリアなので、生活スタイルに合った会社やお得なキャンペーンも見つけやすいでしょう。

今回は世帯人数別に、中部地方の電力会社を比較したシミュレーション結果をご紹介します。
各社の特徴や評判もあわせて記載しますので、参考にしてください。

「そもそも電気代の仕組みがよくわかっていない」という方のために、まずは電気料金の基本から説明しますが、すでにご存じの方は、『中部地方の電気代/光熱費の特徴』から読んでください。

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電気料金の仕組みと基礎知識


電気料金は、毎月固定でかかる「基本料金」と、使用量によって変動する従量料金(電力量料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金)で決まります。
燃料費調整単価は、発電に必要な石炭や液化天然ガス(LNG)などの燃料の輸入価格の変動によって変わるもの。原料が高騰すると燃料費調整単価も高くなります。

アンペアを選ぶ目安

中部地方では、電力会社と契約する際にアンペア(A)が選べます。
一般的には、

  • 1~2人暮らし:30A(基本料金963.42円)
  • 2~4人暮らし:40A(基本料金1,284.56円)
  • 4~5人暮らし:50A(基本料金1,605.70円)

基本料金は中部電力ミライズ 従量電灯Bの場合

「契約アンペアが大きいほどブレーカーが落ちにくい」「契約アンペアが小さいほど基本料金が安い」という理解でOKです。
アンペアを下げるだけで月200~300円ほど電気料金が下がるので、適切なアンペアを選ぶことは節電のポイントの1つです。アンペアは電気料金の明細書やブレーカーを見ると分かります。

アンペアを変更したい場合は、契約している電力会社に問い合わせてみてください。
なお、「この夏は帰省で長く家を空けるから30Aにしておこう」といった頻繁な変更はできないので、現在の生活スタイルに合わせて選ぶようにしてください。

参考:中部電力ミライズ.「基本メニュー(電灯契約)」.
https://miraiz.chuden.co.jp/home/electric/menu/pricelist/basic/ ,(2024-09-09).

中部地方の電気料金/光熱費の特徴

まずは2023年の、中部地方の月別光熱費を見てみましょう。

年月 電気料金 ガス料金 その他光熱費 光熱費合計
1月 16,903円 8,600円 2,174円 27,677円
2月 19,777円 9,368円 1,955円 31,100円
3月 18,400円 8,874円 781円 28,055円
4月 13,115円 7,413円 399円 20,926円
5月 11,578円 6,491円 158円 18,227円
6月 9,268円 5,426円 235円 14,929円
7月 8,654円 4,645円 141円 13,441円
8月 10,703円 3,511円 181円 14,395円
9月 10,951円 2,888円 75円 13,914円
10月 10,202円 2,839円 229円 13,270円
11月 9,092円 3,362円 1,198円 13,652円
12月 9,152円 4,297円 2,002円 15,452円

中部地方の電気料金は、最も高いのが2月。1月から4月にかけて高いので、これは暖房の影響でしょう。6月と7月で一度安くなりますが、8月と9月は再び上がっているため、夏の冷房も電気料金に関係していると考えられます。

なお、国の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」により、2023年1月使用(2月検針)分~9月使用(10月検針)分の電気料金には、値引きが行われています。

季節ごとで、他地域の電気料金とも比べてみましょう。電気料金は1カ月当たりの平均です。

地域 1~3月(冬) 4~6月(春) 7~9月(夏) 10~12月(秋)
北海道 19,972円 11,809円 9,295円 11,161円
東北 23,577円 13,344円 11,249円 11,910円
関東 16,467円 11,356円 9,650円 10,033円
北陸 23,090円 14,501円 13,370円 13,008円
中部 18,360円 11,320円 10,103円 9,482円
関西 15,847円 10,338円 8,702円 9,464円
中国 21,694円 13,407円 11,155円 11,069円
四国 19,321円 12,129円 11,080円 10,905円
九州 15,735円 9,097円 9,045円 8,542円
沖縄 11,179円 9,734円 12,714円 10,223円
全国平均 17,723円 11,354円 9,885円 10,099円

関西は2府4県、家計調査では「近畿」表記、中部は東海4県、家計調査では「東海」表記

他地域と比べてみると、中部地方の電気料金は比較的安いことが分かります。
しかし関西や九州の方がさらに安いので、電気料金には一般的な物価のように「都市部ほど高い」といった法則はないようです。

参考:総務省.「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 」.
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002070001 ,(2024-09-06).

中部地方内での電気料金の違い

県庁所在地(県) 月平均
岐阜市(岐阜県) 13,764円
名古屋市(愛知県) 11,642円
静岡市(静岡県) 13,260円
津市(三重県) 10,942円

月平均は小数点以下切り捨て

中部地方内でも、電気料金には差が見られます。名古屋市(愛知県)と津市(三重県)が安い傾向にあり、岐阜市(岐阜県)や静岡市(静岡県)と比べると月2,000円以上、年額にすると24,000円近い差があります。

なお、中部4県のすべてが中部電力管内というわけではありません。岐阜県の一部は北陸電力、静岡県の富士川以東は東京電力、三重県の一部は関西電力などと管轄が違うので、大手電力会社と契約している場合は、同じ県内でも基本料金や電気の単価に差があることがあります。

出典:総務省.「家計調査 家計収支編」.“都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1か月間の収入と支出 総世帯”.
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20230&tclass1=000000330001&tclass2=000000330019&tclass3=000000330020&stat_infid=000040140571&tclass4val=0,(2024-08-23).

中部地方の電気料金:世帯人数別シミュレーション

電気料金を節約するコツはいろいろありますが、節約額の大きさでは「電力会社の乗り換え」が有効です。手続きは簡単ですし、電力会社が変わっても電気の供給方法は変わらないので日々の生活は基本的には変わりません。

ただし、最近は新電力から撤退する会社や値上げに踏み切る会社もありますので、解除料がなく、運営会社が安定していているサービスを選ぶ必要があります。また、一部地域でしかサービスを提供していない会社もありますので、転勤族であれば全国を網羅している会社を選ぶ方が引っ越し時の手間が少ないです。

ここからは、世帯人数ごとにシミュレーションしてみましょう。
1~5人の世帯でパターン分けをしていますが、家族の年齢等によってどのシミュレーションを参考にするかは柔軟に選んでください。
例えば、子どもが乳児ならカウントしない、個室があって自分用のスマホやゲーム機を持っているなら1人として扱う、個室のない小学生2人を1人と数える、といった具合です。

おすすめ順に上位3社をご紹介していきます。(2024年9月時点)

【シミュレーション結果について】
エネチェンジの電気代シミュレーションを利用しています。
現在の電気料金や年間節約額に記載している金額は、基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金・容量拠出金相当額の合計額で算出しています。
酷暑乗り切り緊急支援による割引を適用して算出した金額です。
各電力会社のキャンペーン割引やポイント割引は含んでいません。
市場連動型プランは、直近1年間の燃料費調整額を適用しています。

1人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:1人
電力会社:中部電力ミライズ
暮らし方:夜まで誰もいない、22時以降まで夜更かし
契約プラン:従量電灯B、30A
年間の電気使用量:3,301kWh
現在の電気料金:110,237円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 オクトパスエナジー グリーンオクトパス 2,905円
2位 TERASELでんき 超TERASEL中部B 2,249円
3位 idemitsuでんき Sプラン 1,623円

2人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:2人
電力会社:中部電力ミライズ
契約プラン:従量電灯B、30A
暮らし方:夜まで誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量:5,216kWh
現在の電気料金:174,372円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 オクトパスエナジー グリーンオクトパス 5,842円
2位 TERASELでんき 超TERASEL中部B 5,645円
3位 ミツウロコでんき 従量電灯B 5,580円

3人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:3人
電力会社:中部電力ミライズ
契約プラン:従量電灯B、40A
暮らし方:お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量:6,055kWh
現在の電気料金:207,129円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 Japan電力 くらしプランS 8,948円
2位 オクトパスエナジー グリーンオクトパス 7,745円
3位 ミツウロコでんき 従量電灯B 7,653円

4人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:4人
電力会社:中部電力ミライズ
契約プラン:従量電灯B、50A
暮らし方:お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量:5,668kWh
現在の電気料金:197,672円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 Japanでんき くらしプランS 11,341円
2位 オクトパスエナジー グリーンオクトパス 7,288円
3位 ミツウロコでんき 従量電灯B 6,699円

5人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:5人
電力会社:中部電力ミライズ
契約プラン:従量電灯B、50A
暮らし方:お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量:6,887kWh
現在の電気料金:239,708円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 Japanでんき くらしプランS 16,252円
2位 Japan電力 くらしプランT 12,339円
3位 ミツウロコでんき 従量電灯B 9,709円

中部地方で電気料金が安いのは、どんな会社?


シミュレーション条件は、一例です。シミュレーションされる際は、ご自身の生活スタイルや契約しているプランを設定してください。

中部地方でおすすめ電力会社3社

中部地方でおすすめの電力会社は、以下の3社です。

  • Japan電力
  • オクトパスエナジー
  • TERASELでんき

Japan電力

Japan電力は2022年に設立された新しい電力会社で、沖縄と離島を除く全国に電力供給を行っています。

基本料金は0円で、電気の切り替えの初期費用が一切かからない点や、401kWh以降の電気使用量の単価が安くなるシステムが導入されている点がJapan電力を選ぶメリットです。電気を多く使う方や少しでも電気料金を安くしたいと考えている方に向けて、1人ひとりのライフスタイルに合ったお財布に優しい料金プランを用意しています。

Japan電力の料金メニューは、一般家庭向けの「くらしプランS」と電化製品が多い事務所や飲食店向けの「しごとプランS」、そして低圧電力を使用している事務所や飲食店向けの「どうりょくプランS」の3つです。どうりょくプランSは、しごとプランSと併せて契約する必要があり、基本料金が1,100円かかります。電気料金に含まれている調整費は、一部市場連動型システムを導入しているため、電力の調達価格が安い地域では、調整費が低くなる場合があります。

▼Japan電力
https://www.japaden.jp/

オクトパスエナジー

オクトパスエナジーは、再生可能エネルギーを中心とした電力供給を行うイギリスで創業した電力会社です。最新のテクノロジーを活用し、お財布にも地球にも優しい電力を提供しています。

料金プランも豊富で、中でも基本料金・燃料費調整額・段階別単価なしの「シンプルオクトパス」は、12カ月間変わることのない単一単価で電気料金を計算するお得なプランです。またソーラーパネルを設置しているご家庭向けの「ソーラーオクトパス」は、昼間に発電した電力を効率的に利用できるプランで、発電量や使用時間帯に応じた料金設定が可能です。

料金シミュレーションは、郵便番号を入れるだけで簡単にできます。年間を通して友達紹介割引や節電チャレンジなどのキャンペーンを開催しており、お得に電気料金を節約したい方にぴったりの電力会社です。

▼オクトパスエナジー
https://octopusenergy.co.jp/

TERASELでんき

TERASELでんきを提供している株式会社エネクスライフサービスは、エネルギー商社「伊藤忠エネクス株式会社」を親会社に持つ電力会社です。TERASELでんきに切り替えても、これまでと同じ送電線を使って電気供給を行うため品質は変わらず電気料金を節約できます。

料金プランは、1人暮らしや電気使用量が少ない方におすすめの「TERASELプラン」と電気使用量が多い方向けの「超TERASELプラン」、市場価格に応じて電気料金が変動する「TERASELマーケット」、市場連動型かつ電力使用量の単価の上限が決められている「TERASELマーケットあんしんプラン」の4つです。ライフスタイルに合わせて最適なプランを選べるのはもちろん、毎月の電気使用量に応じて楽天ポイントが付与されるシステムとなっています。

さらに、契約時には買い物に使えるギフトカードやサブスクチケットなど選べる特典付きです。

また、TERASELでんきでも料金シミュレーションが簡単に行えて、現在の電気料金や郵便番号を入力だけで、どのプランが最もお得かを確認できます。

▼TERASELでんき
https://www.terasel.jp/

中部エリアの電力会社の選び方

中部エリアの電力会社を選ぶときは、以下のポイントを確認しましょう。

  • 電力会社ごとの供給エリアを確認
  • 料金シミュレーションで確認
  • キャンペーンの有無を確認
  • 乗り換え可能か、解約・違約金も事前にチェック

電力会社ごとの供給エリアを確認

電力会社を新規契約したいときや乗り換えたいときは、会社ごとの供給エリアを確認しましょう。ご家庭の条件や電気使用量に合った電力会社だったとしても、エリア対象外であれば契約はできません。

供給エリアは各電力会社のWebサイトなどに載っているため、現在の居住地や引っ越し先の地域が対象エリアに含まれているかを確認しましょう。

料金シミュレーションで確認

各電力会社の公式サイトにある料金シミュレーションを活用し、電気料金を事前に確認しましょう。電力会社によっては料金プランが細かく設定されていたり、時間帯別や使用量に応じたプランが用意されていたりします。

料金を確認せずにプランを選ぶと、予想以上に電気料金が高くなる可能性があります。思ったよりも電気料金が高くなり、経済的に負担が大きいと後悔しないためにも、シミュレーションで実際の電気料金を確認しておきましょう。

キャンペーンの有無を確認

電力会社では、電気料金がお得になるキャンペーンを実施している場合があります。例えば電気とガスを同時契約すると料金が割引されるキャンペーンや、契約特典として買い物で使えるポイントが付与されるキャンペーンなどです。

ご家庭に合った料金プランとキャンペーンを組み合わせることで、月々の電気料金が安くなるため、各電力会社の公式サイトやパンフレットでチェックしてみましょう。

なお多くの場合キャンペーンには期間が設定されており、予告なしに終了する場合もあるため、事前に最新情報を確認することが重要です。

乗り換え可能か、解約・違約金も事前にチェック

戸建て住宅なら自由に電力会社の乗り換えが可能ですが、マンションやアパートなどの賃貸物件に住んでいる場合は、乗り換えができない可能性があります。中には大家や管理会社が電力会社と直接契約を結び、一括送電で電力を供給している物件もあるため、事前に確認しておきましょう。

また解約するときに、解約金や違約金が発生するか確認も重要なポイントです。突然の引っ越しや予期せぬトラブルで契約を解除する場合に、予想以上の出費が発生しないよう、契約前にチェックしておきましょう。

中部地方で電気を乗り換えるなら、TERASELでんき

この記事では、中部地方の電気料金の特徴と相場、中部地方で展開している電気料金の安い電力会社をご紹介しました。
それぞれの会社に特色がありますが、検討の際はぜひTERASELでんきを候補に入れてください。

TERASELでんきには、以下のような特長があります。

・東証プライム上場企業で国内トップクラスの売上規模を誇るエネルギー商社「伊藤忠エネクス株式会社」の100%子会社である安定感
・沖縄を除く全国を網羅している
・解除料がない
・楽天ポイントが貯まる

新電力から撤退した会社の受け皿になっているほどなので、安定感には特に自信があります。

全国平均と比べると比較的電気料金の安い中部地方ですが、近年は電気料金が値上がり傾向です。初回キャンペーン等も比較検討して電力会社を乗り換えれば、電気料金の節約効果を実感できるでしょう。
Web手続きだけで済むので、とても簡単。集合住宅で大家さんが一括徴収しているようなケースを除き、誰でも自由に電力会社を乗り換えられます。

詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。

この記事を書いた人

野中 康平
野中 康平マーケティング室 室長
大学在学中、発展途上国でのボランティア活動がきっかけで
伊藤忠エネクスに入社。
入社後は一貫して電力ビジネスに携わり、電力ビジネス領域における大規模システム構築を実現。
電力のスペシャリストとして電力ビジネスの拡大に尽力している。
どれだけお得か今すぐチェック 料金シミュレーション

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